【検証・テスト】結合テストについて

2024.08.8 第三者検証・ソフトウェアテスト

連日厳しい暑さが続いておりますが、皆様お元気でお過ごしでしょうか。

さて、前回のテスト技法では単体テストにおける
「ブラックボックステスト」と「ホワイトボックステスト」についてのご紹介をしましたが、
今回は結合テストの手法の一つである「トップダウンテスト」と「ボトムアップテスト」
についてご紹介いたします。

まず結合テストとは、単体テストで各モジュールごとのテストを行い
誤りがないことを確認できた後に実施されるテストです。
結合テストでは複数のモジュールをつなぎ合わせて検証を行い
モジュール間のインタフェースが正常に機能しているかなどを確認します。
このモジュール間のインタフェースを確認する方法として
「トップダウンテスト」と「ボトムアップテスト」があります。

・トップダウンテスト
トップダウンテストとは、上位モジュールから下位モジュールを少しずつつなぎ合わせ、
問題がなければさらにつなぎ合わせていくので、不具合を早期発見できるメリットがあります。
特に、機能を呼び出す重要なモジュールを何度も使用するため、信頼性を向上するのにも適しています。

ただし、この下位モジュールが未完成だった場合に、
代替モジュールとなる「スタブ」を作成する必要があります。
スタブとは上位モジュールから呼び出されるためだけの機能を持ったダミーモジュールです。
このスタブの作成には時間を要するため、システムが大きいほどスタブを作る量も多くなるので
この点はトップダウンテストのデメリットといえます。

・ボトムアップテスト
ボトムアップテストでは下位モジュールからテストを行い、システム開発と並行してテストを行うことができます。
もし上位のモジュールがまだテストができない場合は、「ドライバ」と呼ばれる代替モジュールを利用します。
ドライバとは、上位からテスト対象モジュールを呼び出すだけの機能を持ったダミーモジュールです。

ただし、もし上位モジュールのテストをした際に問題が発生した場合、
下位モジュール全体を改修しなければならないことがあります。
これらの改修では規模が大きくなりやすいため、
不具合に対応するために余裕を持ったスケジュール調整が必要となります。

以上が結合テストの手法である「トップダウンテスト」と「ボトムアップテスト」についてのご紹介でした！
今回の内容は少し難しかったでしょうか。このような知識を身につけることで、検証マスターに一歩近づけます！
次回は「システムテスト」についてのご紹介をしたいと思います！